今回は「麻生美代子」さんについてご紹介します。麻生美代子さんの代表作といったら、サザエさんの磯野フネ役でしょう。日本に住んでいる人ならフネさんの優しく母の温かさに溢れた声を聞きながら日曜日を過ごすのが幼少の頃の定番で、大人になった現在でもそうだという人は大勢いるはずです。2015年9月末にご高齢であることを考慮してフネ役をご卒業されたのですが、放映開始の1969年から46年間も務められました。初代フネ役としてそんなにも長い間演じて来られたのは簡単なことではありませんし、レギュラー声優陣の中でも最年長であったため収録現場を取り仕切る役目を担っていらしたそうです。
そんな麻生さんが俳優を志したのは学生のときでした。1966年には魔法使いサリーにて声優として声のお仕事を始め、その3年後に磯野フネ役と運命の出会いを果たされました。趣味はシャンソンや油絵などジャンルを問わず多くお持ちで、特にスキューバダイビングは47歳から80歳までとかなり長く続けられたそうです。好きなことや楽しいこと、興味があることがいっぱいで歳を取っているお暇がないのではないでしょうか。そしてこんなにエネルギッシュだからいくつ歳を重ねてもずっと現役でお芝居出来るのでしょうね。ぜひ見習いたいものです。
俳優や声優といった何らかの役を演じるお仕事はその役を理解するために様々なことを考えます。それは物語の世界観だったり、求める知識に際限がありません。そのためどんな知識や経験でもあって無駄になるものはないので、興味を持ったことには何でも挑戦し気になったことをよく研究するなどして教養を深めていくことを忘れないようにしてくださいね。学生の方々は学校の勉強を一生懸命することもいつか必ずプラスになるので、将来の夢が役者だからといって学業を疎かにするようなことをしてはいけませんよ。「一生懸命取り組む」という経験を積むことが、役者になるためにも役者として生きていくためにも大切なことですからね。